農村部で自然や地域文化、人々との交流を楽しむ滞在型観光、ファームツーリズムが外国人観光客や都市部に住むインド人に人気だ。インドでは多くの農民が自分の農地を利用して起業し、同市場に参入しているという。現地経済紙エコノミック・タイムズが報じた。
西部マハラシュトラ州バラマテティで農家を営んでいたパンドラン・タワレ氏が「アグリ・ツーリズム・ディベロップメント・コーポレーション」(ATDC)を創業したのは2005年。当時はファームツーリズムという言葉すら珍しかったが、今では同州内で500人の農民がATDCに加入、125カ所の観光農園を展開し、年間総売上高は1000万ルピー(約1660万円)を超える。
農作物の収穫や乳搾りを体験できるATDCの1日ツアーは、朝昼食付きで大人600ルピー、子供500ルピー。日帰りから滞在型までさまざまなプログラムがあり、12年度のインドのナショナル・ツーリズム・アワードも受賞した。今後はファームツーリズムの起業や運営などのノウハウをさらに多くの農民に広め、農村部での雇用創出や持続的な生計の確保につなげたいとしている。
農民にとってもファームツーリズムは新しい設備の必要もなく、天候に左右されずに収入源を確保できるという利点もあり、同国の観光省もファームツーリズムの振興に意欲を示している。(ニューデリー支局)