カンボジアは児童労働の根絶に向けた取り組みを強化する。現地紙プノンペン・ポストなどによると、カンボジア労働省は複数の非政府組織(NGO)などと協力して「教育と生活を通じた搾取的児童労働の根絶プログラム」を実施する。同計画では1万4000世帯の親に対して就業機会の提供などの生活支援を行い、子供の就学を推進する方向だ。
同省幹部は「子供たちを重労働から解放し、学校に通わせるときだ」と述べ、児童労働根絶への決意を表明した。同省によると、2004年以降、同国で工場労働など搾取的児童労働から解放された子供の数は4200人にとどまる。今後は同計画の実施により、4年間で2万8000人を救うとしている。
同国政府によると、現在、カンボジアの18歳以下の人口は総人口の約40%に当たる約548万人で、ここ数年は年平均1.54%のペースで増加が続いている。国連機関の国際労働機関(ILO)は、12年に同国の児童労働従事者が150万人に達し、うち31万人がレンガ工場や製塩所など「劣悪な環境」での重労働に従事しているとする調査結果を発表していた。