ベトナム政府がEコマース(電子商取引)の規制に関する法的枠組み作りを進めている。同国内ではインターネットや携帯電話の利用が急速に拡大し、今後、Eコマースが普及するのは必至で、消費者保護などの早急な整備が求められている。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。
ベトナム電子商取引IT庁によると、現在、国内での携帯電話契約数は約1億2000万件、ネット利用者は約3400万人で、動画などの送受信に適した第3世代(3G)携帯電話の契約数は年率20%増で利用が拡大すると予測される。
同国内のEコマース市場は現在7億ドル(約686億円)規模で、2015年には13億ドルに達する見込みだ。法的枠組みを整備することで、さらに同市場は活性化すると予想される。
今年末までに、規制内容や違法取引に対する罰則などのガイドラインを策定する予定で、Eコマース業者はウェブサイトの登録や運営状況の報告が義務付けられる見通し。また、利用者の信頼度に基づきウェブサイトを格付けし、違法な取引業者は名前を公表するという。
ベトナムから発信されているウェブサイトは約10万件で、うち3分の2が物品やサービスを売買するEコマースサイトとなっている。(シンガポール支局)