インドの貧困率が改善されている。同国の5カ年計画などを立案・策定する計画委員会によると、2011年度(11年4月~12年3月)の貧困率は21.9%で、04年度の37.2%から大幅に改善した。しかし、政府の貧困層を規定する基準が低すぎるとの声も上がっている。現地紙インディアン・エクスプレスなどが報じた。
同委員会が発表した11年度の貧困層の内訳は都市部13.7%、地方25.7%。04年度は都市部25.7%、地方41.8%だった。
調査を実施した国家標本機構は、06年度から11年度の年平均成長率が8.3%に達し、貧困対策を含む開発関連支出が支出総額比で04年度の38.3%から11年度には45%まで拡大したことなどが、貧困率改善の要因と分析する。
一方、インド政府が規定する貧困層の定義は都市部で1日の消費額が33.4ルピー(約55円)、地方で同27.2ルピーとなっており、この基準が低すぎることが数字上の急激な改善につながったとの見方もある。