ベトナムの電力分野への投資に外国の投資家が二の足を踏んでいる。電気料金の買い取り価格が低額で採算が取れず、政府が電力開発プロジェクトの主導権を握るという状況が、外国からの投資呼び込みの妨げとなっている。現地紙ベトナム・インベストメント・レビューが報じた。
地場投資コンサルティング会社ベトナム・インベスト・ネットワークによると、今年初めには、フランスやドイツ、米国、日本など20カ国以上の投資家がベトナムでの発電プロジェクトへの参入に意欲を示していた。しかし、外国の投資家には電力プロジェクトへの投資を最大49%しか認めないという同国政府の政策により、投資が頓挫している状況だ。
加えて、国内で独占的に電力を販売する国営ベトナム電力公社の電気買い取り価格は、タイやマレーシアに比べ3分の1から4分の1にとどまっている。
ベトナム政府は今年8月、電気料金を平均5%値上げした。ブー・ドゥク・ダム政府官房長官は、さらなる値上げに関しては国民生活に混乱をきたすとして否定的な見方を示したが、同国の電力需要が拡大し、電力不足が懸念されるなか、「競争力ある電力市場を作っていく必要がある」と述べ、市場開放へのロードマップ(行程表)の作成を示唆している。(シンガポール支局)