麻生太郎副総理兼財務相は29日の閣議後会見で、東京電力福島第1原発事故に伴う除染費用について「(原子力政策は)基本的に国策でやってきた。東電だけにすべて責任があるという話はいかがなものか」と述べ、国が一部を負担することに一定の理解を示した。
茂木敏充経済産業相も同日の会見で、「(国の)財源の問題も当然出るわけで、総合的に勘案したい」と言及。政府は、自民党の東日本大震災復興加速化本部が近くまとめる提言を受け、具体的な検討に入る。
放射性物質汚染対処特措法によると、総額5兆円とも試算される除染費用は、東電が全額負担すると定められている。
自民党の提言には、除染費用のうち汚染廃棄物を最長30年保管する中間貯蔵施設の費用などについて、政府に国費投入を求める案などが盛り込まれる見通しだ。
除染費の一部を国庫で負担する案について、経済同友会の長谷川閑史代表幹事は同日の会見で、「このままでは(東電の)企業としての再建は難しいのでやむを得ない」と述べ、政府の考えに理解を示した。長谷川氏は「電力は産業のバックボーンだし、際限ない値上げは家計にも大きく影響する。国民にきちんと説明して理解を求めていくしかない」と政府に注文をつけた。