今回の国内総生産(GDP)速報は、政府の今年度の成長率見通しである「実質2.8%程度、名目2.6%程度」の達成が視野に入りつつあることを示した。これによって、今月末にも修正が予想されている今年度税収見通しも大きく上振れする期待が高まる。
7~9月期の成長率は、事前の民間エコノミスト予測を上回った。さらに、改定値段階での上方修正を指摘する声も多く、2013年度の名目成長率は2%台半ばから3%近い水準になると見込まれる。達成は極めて難しいとの評価もあった政府見通しを達成できるという予測も出ている。
政府は税収見通しを、名目成長率が1%変化すると、税収が何%変化するかを示す「税収弾性値」をもとに算出する。ここ数年は弾性値を1.1と仮定しており、これを基準に、今年度税収を43兆1000億円と見込む。
しかし、第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「昨年度は弾性値は3.3が妥当だった」と、政府が低く見積もっていると指摘。今年度は景気回復で企業の納税額が増え、赤字で法人税を払っていない企業の割合も低下するため、「さらに弾性値を高く見積もる必要性がある」(永浜氏)とする。その上で、今年度税収は「5兆円程度の上振れが期待できる」(同)とみている。