2010年10月30日付の「菅政権考 『張り子のトラ』に位負けの愚」でも指摘したが、日本は中国に対処する十分な国力を持ち続けることができる。
内閣府の3年前の試算では、2030年の中国GDPは世界一で日本の4倍になるとされた。今ではこの試算通りに物事が進むのか疑わしい。中国経済の失速が取り沙汰されている。急速に進む少子高齢化や深刻な環境汚染は成長を阻害する。
中国要人やその親族は外国の国籍や永住権を取り、膨大な資金を海外へひそかに移しているとされる。自国の前途に自信がないのだろう。
仮に中国のGDPが日本の4倍になっても、日清戦争(1894~95年)のころに戻るだけだ。当時の清国の経済規模も日本の4倍だった。
明治の日本は単独で清国に対処して、独立を守った。現代の日本はもっと恵まれている。アジア回帰を掲げていても腰が定まらないオバマ政権ではあるが、圧倒的な力を持つ米国との同盟は、活用しがいのある財産だ。
◇独立守る気概持て
日本人は、独立を守る気概を持ち、やるべきことをすればよいだけだ。日本の腰が定まらなければ、米国もぐらつく。東南アジア各国も中国の影響下に置かれるかもしれない。中国以外のすべての国が望まないことだろう。日本人には、アジア太平洋地域の平和を保つ国際的責任がある。
安倍首相は11日、国家安保戦略と新防衛大綱が「わが国の安全保障のありようを決定する歴史的文書になる」と語ったが、米国やアジア太平洋地域にとっても価値あるものとなるだろう。