--消費税増税の影響は
「一時的な振れはあるが、日本経済で働く前向きの循環メカニズムは途切れず、基調的に緩やかな回復を続けていく。4~6月の成長率は鈍化するが、7~9月以降は反動減の影響が減衰し、公共投資は高水準で輸出や設備投資も緩やかに伸びを強め、潜在成長率を上回る成長経路に移る」
--消費者物価の前年比はしばらく1%台前半が続く
「しばらくというのは半年程度。エネルギー価格の物価押し上げの減衰が想定されるが、内需を中心に需給がタイトになってきて幅広い品目で物価の改善がみられる。その綱引きで1%台前半が続くが、その後前者はなくなり、潜在成長率を上回る成長が続く」
--追加緩和への期待も根強い
「基本的に物価は想定した道筋を動いている。上下双方向のリスクはありえるが、リスクが顕在化しなければ、今の緩和を続ける」
--企業の景況感が大幅に回復する一方、個人の景況感は上向いてこないが
「個人は所得内給与がなかなか上がらず、名目賃金の上昇が小幅にとどまるので、企業に比べ回復は遅れている。ベースアップがどうなるかに注視している」