◆年央まで減速基調
三菱東京UFJ銀行ジャカルタ支店の勝田祐輔支店長は、自動車関連市場が一服し、今年前半は選挙の動きを見据えながら様子見が続く可能性はあるが、日本からの投資意欲は衰えないと指摘。「年半ばぐらいまで減速基調は続きながらも、大統領が決まって不透明感が払拭され、アンバランスになっている国際収支の調整が済めば、年後半は元の成長軌道に戻っていくだろう」と話した。
同銀は、今年の成長率は5.6~5.8%で昨年と同じかやや高め、昨年8%超だったインフレ率は5.0~6.0%まで下がると予測している。
日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ事務所の富吉賢一所長は、経済テクノクラートの力もあり、短期的には大きな変化はないとみる。一方、新政権が長期的な視野で外資の活用や、ジャカルタに集中している工場を分散させていくなどの施策を講じなければ、天然資源輸出への過度な依存で工業分野の国際競争力を失い、最終的に経済低迷を招く「オランダ病」や「中進国のわな」が現実になると懸念する。
新政権は成長を再び6%超の軌道に乗せながら、同時に中長期の安定的成長を見据えた準備を進めることが課題となる。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集委員 上野太郎)