中台 焦点は首脳会談に 北京APECで調整か 日米に安保上の懸念も

2014.2.14 22:51

 【上海=河崎真澄】中国と台湾は1949年の分断後、初めて行った主管官庁トップ(閣僚級)間の一連の協議で、「首脳会談の開催」という重大な議題まで俎上(そじょう)に載せて歴史的な段階に踏み込んだ。いまも互いに主権を認めていない中台だが、閣僚級協議が定期化されることになり、今後の焦点は習近平国家主席と馬英九総統の会談がいつ、どこで、どのような形式で行われるかに移る。両岸(中台)統一に向けて「政治対話」を迫る中国と、現状維持を求める住民が大多数の台湾とのギリギリの攻防が始まる。

 首脳会談については13日夜、上海市内で中国国務院(政府)台湾事務弁公室の張志軍主任と、台湾で対中政策を主管する大陸委員会の王郁●(=王へんに奇)主任委員(いずれも閣僚級)が小人数で会食した際に話し合われた。上海市内を流れる黄浦江沿いで租界時代から続くホテル「和平飯店」。ロビーで待ち受けた記者団に張、王両氏が明らかにした。

 王氏同行筋によると、張氏が首脳会談の話題を持ち出し、これに王氏が今年秋に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場が望ましい、との立場を伝えた。

 台湾はAPECの正式メンバーだが、過去の会合では中国の妨害で首脳はおろか、政府高官を派遣することも難しく、2001年の上海APECでは参加を断念した経緯がある。国際会議であるAPECの場での首脳会談が実現すれば、台湾としては中国との対等な立場をアピールできる。

 だが、中国側は「台湾との関係は国内問題で国際会議の場を利用する必要はない」(関係筋)と難色を示す。馬英九氏を「総統」と認めない中国は、首脳会談を行うにしても「肩書」も重大なハードルになる。

 張氏は4月にも初訪台して、主管官庁トップ会談を定期化させる。相互信頼醸成に向けた対話メカニズムを構築しながら、双方がギリギリの妥協点を見いだして首脳会談の場を設定できるかどうかがカギとなる。中国は“経済カード”や軍事力をちらつかせつつ、力ずくで政治対話のテーブルにつくよう要求する事態も考えられる。

 一方、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の領有権を主張して威圧的な海洋進出を続ける中国が、将来的な台湾統一で道筋をつければ、地政学上、日米の安全保障に影響が出かねない。台湾海峡のシーレーン確保も日本の生命線で、中台交渉の行方は日米や周辺国にとり重大な関心事となりそうだ。

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