岸田文雄外相は21日の閣議で、平成25年版「政府開発援助(ODA)白書」を報告した。アフリカや東南アジアで存在感を高める中国を念頭に、ODAを「外交のツールとしてより戦略的に展開する」と明記。特にアフリカでインフラ整備などを集中的に手がけ、内陸部に多い天然資源の輸出を円滑に行えるよう国境をまたいだ道路網の整備などに力を注ぐ方針を示した。
中国が海洋進出の動きを強める東南アジアでは、メコン川流域などで幹線道路や港湾の整備を進め、改めて東南アジア諸国連合(ASEAN)へのODAを今後5年間で2兆円規模積み上げる方針を示した。民主化が進むミャンマーへの集中的な支援も行う。