【ベルリン=宮下日出男】イタリアの新首相候補に指名された議会最大勢力の中道左派、民主党のレンツィ書記長は21日、ナポリターノ大統領と会談し、指名を正式に受諾、閣僚名簿を提出した。レッタ現政権と同様に新中道右派などとの連立内閣となる。新政権は22日、就任宣誓を経て発足する。
上下両院の信任投票は週明けに実施される見通し。レンツィ氏は新中道右派の協力を取り付けており、信任は確実。新政権はイタリアの課題である選挙制度改革や経済再生に向けた経済・財政改革などの取り組みを急ぐ。レンツィ氏は21日、「国民の信頼に値するよう可能な限りを尽くす」と述べた。
新内閣は閣僚数をレッタ政権の21から16に削減し、行政のスリム化を掲げるレンツィ氏の意向が現れた形となった。新中道右派のアルファノ党首は内相にとどまるが、副首相兼務を解消。経済・財政相には経済協力開発機構(OECD)のパドアン・チーフエコノミストを起用する。
39歳でイタリア史上最年少の首相となるレンツィ氏は国民の人気が高いが、党内部でレッタ氏に辞任を迫り、選挙なしに首相に就任する手法に国民の抵抗感は強い。世論調査では6割超が「民主主義への打撃」と回答した。レンツィ氏には早期に成果を示し、国民の信頼回復を図ることも課題となる。