2013年10~12月期の実質国内総生産(GDP)改定値が速報値から下方修正されたことを受け、市場で日銀の追加緩和観測が高まっている。11日の金融政策決定会合では、現行の金融緩和政策を維持する見通しだが、成長率が下振れしていることから4月以降、追加緩和に踏み切るとの見方が広がる。
「リスクが顕在化すれば躊躇(ちゅうちょ)なく調整を行う。もっとも今の時点で2.7%の経済成長が達成できないとは考えていない」
日銀の黒田東彦総裁は2月の会見で、13年度の実質GDP成長率が日銀見通しの2.7%を下回った場合の対応についてこう答えた。
だが実現は困難だ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストによれば、日銀見通しの達成には14年1~3月期に前期比年率12%程度の成長率が必要であり不可能だ。
もっとも日銀は成長率を追加緩和の条件としていない。日銀幹部は「あくまで目標は物価上昇率だ」と言い切る。
消費者物価指数(生鮮食品を除く)は1月まで8カ月連続でプラスで、日銀の今年度見通しであるプラス0.7%を達成する公算が大きい。ただ、これまでの物価上昇は円安効果が大きい。消費税増税後は個人消費の冷え込みも予想される。
成長率が下振れしている中、市場では「4月に追加緩和に踏み切る可能性がある」との指摘が多い。