これら企業はシンガポールの現地紙ストレーツ・タイムズに対し、自社の耕作地での火災について、周辺の農家などが焼き畑を行うためにつけた火が燃え広がったものと説明。さらに一連の火災の消火活動に協力するだけでなく、森林保護にも力を入れていることを強調した。
しかし、今回の事態を見ても、こうした企業の取り組みはほとんど効果を発揮していないようだ。
実際、WRIによると、今年2月20日から3月11日までのリアウ地域での火災数は3101件と、これまでで最も多く、近年でひどかった昨年6月の2643件を大きく上回っている。
例年2~3月は森林火災が少ないにもかかわらず、今年はこれほどの数の火災が発生していることについて、WRIは今年はとくに乾燥がひどく木が燃えやすくなっており、いったん着火すると一気に燃え広がり、手に負えなくなると分析。6月には、昨年以上の被害が出る可能性が高いと懸念する。
ユドヨノ大統領が3カ月以内の鎮火を厳命したのも、こうした危機感があるからだ。
シンガポール、マレーシア両政府も、火災による煙霧を防ぐには、国境を越えた取り組みが必要として、法整備を進めている。
ただ、インドネシア国内の耕作地に関する情報共有などができておらず、実効をあげるまでには至っていない。
いまでさえ、シンガポールでは煙霧がひどい日があるうえ、今後、インドネシア側からの風が強まる季節となるだけに、煙霧被害がさらに増えることが予想される。(編集委員 宮野弘之)