原油先物年内上場、価格決定に発言力 自由化推進で国際価格の影響緩和 (2/2ページ)

2014.4.7 05:00

世界第2の石油消費国となった中国。原油価格決定への発言権を得るためにも自国内に先物市場を構築したい考えだ(中国新聞社)

世界第2の石油消費国となった中国。原油価格決定への発言権を得るためにも自国内に先物市場を構築したい考えだ(中国新聞社)【拡大】

 SHFEの楊邁軍理事長も今年の両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)で、「原油先物市場を構築し、それによって現物取引市場が整備されれば、原油の価格変動に対する企業のリスクヘッジとなるだけでなく、アジア太平洋地域における原油価格の決定権獲得も現実味を増してくる」と強調した。

 石油の消費大国である中国に対し、国際市場が自発的に原油価格を引き下げることなどありえない。中国石油天然ガス集団(中石油・CNPC)の傅成玉董事長が指摘するとおり「エネルギー安全保障のためにも、中国には価格決定に強い影響力を持つ商品先物市場の構築が必要不可欠」なのだ。

 ◆国有3社が独占

 そして国内での原油先物市場構築には、もう一つ意味がある。それは中国石油業界の自由化推進だ。

 北京工商大学先物研究所の胡兪越所長によると、中国では現在、中石油、中国石油化工集団(中石化・シノペック)、中国海洋石油(中海油・CNOOC)の3大大手国有企業が石油製品の価格決定に大きな影響力を持っており、市場はほぼこの3社に独占されていると言っても過言ではない。

 しかし自由貿易試験区内で原油先物取引が実施されれば「海外からの投資は増加、大手国有企業による市場独占を排除しやすくなり、業界の自由化も進む」(胡所長)。そうなれば、先物市場の自由化も進展、国際価格の変動による影響も緩和することができるだろう。

 ただ問題がないわけではない。原油先物取引を行うには、原油の自由な流通が前提となるが、国内の原油市場は依然国によって管理されており、市場の流動性が良くないからだ。

 中石油、中石化、中石海の3大石油大手が原油の採掘をほぼ独占し、輸入後の精製も中石油、中石化などの国有企業に委託しなければならない中国で、中小企業が原油を売買するのは実質的にほぼ不可能。つまり原油先物市場の市場参加者はこの3社しかいないのだ。

 とはいえ、流通システムの改革を待ってから原油先物を上場するのでは遅すぎる。今後、中国は原油先物市場の発展促進に取り組みつつ、徐々に流通システムの改革を進めていくことになるだろう。(新京報=中国新聞社)

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