天津の浜海空母テーマパークに4月下旬オープンした「ロシア街」。来年開設予定の上海ディズニーランドを迎え撃つ長江デルタではテーマパーク間の競争が激化している(中国新聞社)【拡大】
上海から半径200キロ圏内の浙江省や江蘇省に大型テーマパークが10カ所ほど集中する状況だが、業界関係者は、ディズニーランドの開園に備えた事前競争の側面を指摘している。
中国のテーマパークの生産高は過去5年間で年平均13.1%のペースで成長しており、昨年は13.6%増の27億ドル(約2741億8500万円)だった。国内のテーマパーク市場は今後5年間、毎年100億元以上成長すると見込まれており、今後25~30年間でディズニーランド級のテーマパークを10カ所以上運営可能な市場が形成される見通しだ。こうした発展可能性を狙って、業界大手や多くの不動産業者が開発を加速している。
業界では「上海ディズニーの開業後は多くのテーマパークが閉園を迫られるのではないか」という懸念が高まっているが、実際には長江デルタで実施される観光地建設事業は増える一方で、観光地間の競争はこれまでの来場者争奪戦から、アミューズメント産業チェーン全体の競争へと転換している。
◆高付加価値化が課題
田常務副総裁は「アミューズメント観光商品について、長江デルタには高い消費能力がある。これに上海ディズニーが加われば全国の観光客が同地区に流れ込むことになる」と分析。地域の市場規模拡大や観光地産業のアップグレードにとって好機になると語る。
南京市社会科学院文化発展研究所の譚志雲所長は「アミューズメント事業が長江デルタで盛んになっているとはいえ、その文化的内容の浅さや、市場とリンクしたエンターテインメント化の不足といった問題が数多く存在している」と指摘。そのうえで、今後は特色を打ち出して他の観光地との差別化を図り、付加価値を高めなければならないと訴えた。(中国新聞社)