アイカーン氏が2011年にクロロックスの大株主として登場したあとに、クロロックスに対して買収提案する。その提案発表の直前に商いが急増して不自然な買いが入っていたのだが、報道はミケルソン選手も買っていたと示唆した。
ミケルソン選手に事前情報を与えたとされるのが、ギャンブラーとして米国で有名なウィリアム・ウォルターズ氏だ。ウォルターズ氏はミケルソン選手とともにゴルフを通じて知り合ったという。ウォルターズ氏はカジノ経営に関連してアイカーン氏と近く、記事はウォルターズ氏が買収提案情報をアイカーン氏から得た可能性を当局が調べているとした。ミケルソン選手に対しては、乳製品大手ディーン・フーズ株を不正売買した疑惑もあるという。
買収屋がインサイダー情報をギャンブラーに伝えてプロゴルファーが当該株を事前売買する。WSJが報じた疑惑は、まるでハリウッド映画のプロットのようである。
ハリウッド映画といえば、最近話題となっていたのが、ウォール街の詐欺師を主題にしたウルフ・オブ・ウォールストリート。主演俳優のレオナルド・ディカプリオ氏の演技力もあって、今年3月発表となったアカデミー賞の6部門でノミネートされていた。
折しも、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の解除に動いているのに米国株は最高値を更新中。金融危機から5年しかたっていないのに、ハリウッド映画的なインサイダー取引疑惑に詐欺師をヒーロー視する風潮。そろそろ米国株も高値か。(産経新聞ニューヨーク駐在編集委員 松浦肇)