茂木敏充経済産業相がウクライナを訪問し、石炭火力発電所の効率改善を柱としたエネルギー分野での支援を盛り込んだ共同声明に署名することが3日、分かった。日本が持つ高効率な発電技術を活用し、ウクライナの石炭火力の運転効率や環境対策の改善を支援する。ロシアがウクライナ向けの天然ガス供給を停止する中、日本としてウクライナをエネルギー面から支える方針。
茂木氏は、5日にウクライナでプローダン・エネルギー石炭産業相などと会談する。ウクライナの石炭火力に、日本の技術者などで構成する専門家チームを派遣して改善提案を行うといった支援策を打ち出す見通し。
ウクライナは、天然ガス供給の7割をロシアからの輸入でまかなっていたが、対立の深刻化に伴ってロシアへのエネルギー依存度の引き下げが課題となっている。
6月にベルギーで行われた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を受け、日本政府はウクライナへの支援を強化する方針を示していた。
ウクライナは石炭の生産国で、石炭火力が電力供給の約4割を占めている。ただ、運転開始から40年以上が経過した老朽設備が約4分の3を占めており、エネルギー自給率の向上には発電効率の改善が欠かせない。日本企業が持つ高効率な発電技術を提供すれば、ウクライナのエネルギー情勢を改善できるとみられる。
ウクライナには、日本の重電メーカーなど企業関係者も同行する。日本企業にとっても、同国でインフラ関連事業を拡大させることが期待される。
茂木経産相は、4~10日の予定で、ウクライナ、ウズベキスタン、カザフスタンの3カ国を訪問する。