財務省が8日発表した7月の国際収支速報によると、経常収支は4167億円の黒字となった。前年同月より1837億円黒字幅が縮小したが、2カ月ぶりに黒字を確保した。
貿易収支は前年同月に比べて赤字幅が379億円拡大して8281億円の赤字となった。輸出、輸入ともに前年同月比で5千億円近く増加した。円安加速のなか、原油や天然ガスなど燃料輸入がいぜん増加している。輸入も自動車や金属加工機械などが伸びた。
一方、旅行や輸送などのサービス収支は赤字幅が1234億円拡大し、4590億円の赤字となった。この合計の「貿易・サービス収支」は赤字幅が1612億円増え、1兆2871億円の赤字となった。
これに対し、企業の海外法人からの配当収入や利子など投資収益を表す「第1次所得収支」は黒字幅が503億円増えて1兆8531億円となった。これが貿易・サービス収支の赤字を補い、全体での経常黒字を確保した。