日銀が2014年度の実質経済成長率見通しを、従来予想の1.0%から下方修正する方向となったことが8日、分かった。日銀は、潜在成長率を上回る景気回復が続くとの想定は維持し、修正後は0%台後半となる公算。新たな数値は、10月末に見直す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」に反映させる。
4月の消費税増税後、個人消費の駆け込み需要に伴う反動減が長びくなど景気回復の足取りは鈍い。日銀は、景気が「下振れていることは事実」(黒田東彦総裁)としながらも、「0%台半ば」とみる潜在成長率と同水準以上の成長率が続く景気回復シナリオは維持している。
そのため、今後の景気動向にもよるが、14~16年度の展望リポートで示す「下方修正の幅はコンマ数ポイント」(日銀関係者)にとどまる見込み。一方、物価上昇率は、2%目標の達成に向けて想定通りに推移しているとして見通しを大筋で維持するとみられる。4月に公表した展望リポートで、14年度の成長率見通しを下方修正するのは2度目。
内閣府が8日に発表した4~6月期の実質国内総生産(GDP)改定値は年率7.1%減となり、市場予測を上回る落ち込みだった。5日にまとまった民間エコノミストの14年度の実質成長率予測は0.48%と、7月の調査から0.37ポイント下方修正された。黒田総裁は4日の記者会見で、個人消費は「駆け込みが大きかった分、戻りがやや遅れている」と述べていた。