自民・谷垣幹事長、“政高党低”打破に意欲満々 石破氏を反面教師に首相との連携強化

2014.9.18 20:03

 自民党の谷垣禎一幹事長が消費税の再増税に向け、積極的な発言を繰り返している。18日には日本商工会議所の総会で、来年10月に税率を10%に引き上げることを「自明」と強調。経済対策も検討する考えを示した。谷垣氏の念頭にあるのは、官邸側が一方的に政権運営の主導権を握る「政高党低」の打破。安倍晋三首相と連携を密にして役割分担を明確化した上で、増税の是非の判断にも主体的に関わる考えだ。(豊田真由美、水内茂幸)

 「最終判断は首相がするが、税と社会保障の一体改革を完遂し、国民に将来の安心感を持ってもらう観点から(10%への引き上げは)法律上からも自明と理解している」

 谷垣氏は総会のあいさつで再増税の必要性をこう強調した。「増税に伴う対策はきちんとして、経済の循環に水を差すことがないよう対応していく」とも述べた。政府・与党は、再増税に踏み切る場合、来年の通常国会で大型の補正予算編成を検討している。

 首相は14日のNHK番組で、再増税について「経済は生き物だから、ニュートラル(中立)に考えている」と述べ、慎重に判断する姿勢を示した。

 一見すると首相と谷垣氏の考え方に溝があるようにも見えるが、首相周辺は「2人の間で役割分担がうまくできている」と解説する。谷垣氏が言及した経済対策については麻生太郎副総理兼財務相も17日の大島派研修会で「景気をよくするため、引き続き経済対策をしなければならない」と語っている。谷垣氏はあくまで麻生氏の言う「政府見解」の枠内で、首相が再増税を選択できる環境整備を進めているわけだ。

 谷垣氏が官邸と党との距離感を測るうえで反面教師にしているのが、石破茂地方創生担当相の幹事長時代の首相との関係だ。

 石破氏は幹事長就任当初、週1回程度は首相と意見交換する考えを示していたが、2人のそりは合わず、昨年7月の参院選以降は月2回程度にペースダウンしていた。何かと党側の意向が官邸に伝わっていないのではないか-。党内からはそんな声が公然と漏れ、石破氏が首相と接触する頻度の低さも「政高党低」を印象づけた。

 周囲に「電話だけでは首相の真意が分からない」と語る谷垣氏。官邸に定期的に出向き、首相との意見交換を活発化させる考えだ。

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