機械の部品や部材、建設資材などの工業関連品目も、将来の交易拡大に向けた動きが始まっている。タイの倉庫業大手タイコン・ロジスティクス・パークは総額36億バーツ(約122億円)を投じ、複数の国境沿いで新たな倉庫開発に着手した。建設資材や消費財などの利用を想定、タイを域内の物流拠点とする考えだ。同じタイ資本のJWDインフォ・ロジスティクスも2億5000万バーツを拠出して周辺3カ国での物流事業展開に備える。中国雲南省に通じる北部チェンライ県では、タイ港湾公団が河川港に冷蔵倉庫を建設する計画を打ち出した。
◆続々と新路線
こうした動きはサービス関連産業にも波及している。バンコクで高級百貨店を展開するザ・モール・グループは、ラオスへの玄関口の東北部ウドンタニ県やミャンマー国境沿いの地方都市に進出する計画だ。
タイ国内の女性1人当たり生涯出産人数は1.6(2012年)と先進国並みに低く、少子高齢化対策が喫緊の課題となっている。ザ・モールは国境沿いで小売業を展開することで、近隣国からの消費ニーズをつかもうという戦略だ。
地場観光業のグリーンフォレスト・リゾート&ホテルは、北部ターク県メーソートにリゾート施設を建設する。メーソートはミャンマーに隣接し、タイ中部を横断する「東西経済回廊」の接続拠点。将来の物流拡大や周辺開発を見込んで今のうちに投資しておこうとの判断だ。
このほか、長距離バスの運行会社も国境路線の拡大を決めている。ナコンチャイエアは12億5000万バーツを投入して長距離向け大型バスを調達する。バンコクから東北部ノンブアランプー県などを経由、ラオスに向けた新路線やカンボジア線などを新設する予定。カンボジア線については状況を見てベトナムまで延伸するもくろみだ。