福建省のステンレス生産工場に並べられた鋼管製品。中央アジアなどでの需要増に対応し、新疆ウイグル自治区に中国初の輸出金属材料調達拠点が設立された(中国新聞社)【拡大】
新疆ウイグル自治区出入境検験検疫局によると、中国初の輸出金属材料調達拠点が9月末、同自治区宝新恒源物流園に設立された。同自治区内から金属材料を輸出する際に同拠点の登録証明書を提示することで、検疫部門の検査が免除され、1回の審査で通関できるようになった。これにより、輸出に際して大幅な時間の節約とコスト軽減が可能となっている。
◆検疫部門の検査免除
昨年、全国で初めて輸出電機専門の調達拠点が新疆ウイグル自治区に設立されたことに続く拠点建設で、同局の輸出推進・検疫監督管理モデル改革の一環として実施された。
同局化鉱検験処のディリバイル・サビット処長によると、近年、新疆ウイグル自治区の金属材料輸出は多様化の傾向を示しており、建材輸出のみだったこれまでの状況から、現在のように建材やパイプ材、(H形鋼などの)形材などの輸出がほぼ横並びの状況になるなど変化が生じている。しかし地元企業が生産する金属材料だけでは周辺国市場の需要に対応しきれず、輸出金属材料の調達比率が年を追って増大していた。
2010~12年に同局が検査した輸出建材、パイプ材、形材はそれぞれ7万2741トン、2万4342.2トン、2万7976.91トンだった。このうち市場調達の形で輸出したのは5万3842トン、8928トン、1万5805トンだった。輸出金属材料の不合格率は2.52%、8%、5.26%で、全国平均を2ポイント以上上回った。