福建省厦門(アモイ)市で昨年11月に行われた「国際プレジャーボート・ヨット展」で展示された船舶。中国でもプレジャーボートの製造が増えていきそうだ(中国新聞社)【拡大】
広東省は先月中旬発表の「珠海デルタ一体化推進2014~15年政策要点」で、広州、深セン、珠海、中山をテスト地区に指定し、広東地区と香港、マカオのクルーズ旅行の連携を推進することを打ち出した。また、「中山・香港・マカオクルーズ計画」を現在策定中で、年内には発表する予定だ。
◆観光・製造にも波及
杭州市は先ごろ策定した「海洋特色産業基地建設実施方案」の中で、10項目以上の国際認証などを取得した新型プレジャーボートの開発を目指し、また優れた船舶製造企業を積極的に誘致してプレジャーボート製造の現地化を図り、景勝地の富春江観光や船舶製造業の振興につなげたいとしている。
海南省では、地元メディアが三亜・南山港クルーズ船サービスセンターの基本プランが完成し、15年末に開業予定だと報じている。
ある調査では、現在の中国はすでにプレジャーボートを楽しむ余裕があるという。背景には沿海地区20都市余りで1人当たりの域内総生産(GDP)が年平均8000ドル(約94万3440円)に達しており、富豪の数は世界4位、ぜいたく品消費は今や世界2位という実態がある。
業界はここ数年で、飛躍的な成長を遂げた。元はオートバイ製造が主力の新大洲も初めて小型船舶製造に手を伸ばし、イタリアのメーカーが1億6600万元(約31億9700万円)の資本参加を表明するなど「プレジャーボートドリーム」が現実のものとなっている。(京華時報=中国新聞社)