【衆院選2014】関税交渉、農産品譲歩も必要 山下一仁氏に聞く (2/2ページ)

2014.12.6 05:00

 --農産品の関税撤廃は農家にもたらす打撃が大きい

 「高齢化と人口減少で国内の市場は縮小していく。日本の農業を維持し発展させるには、海外に関税撤廃などを求めて輸出を拡大するしかない。そのためには、日本も高い関税で農産品の価格を守るのではなく、補助金を直接支払うことで農家の所得を維持する政策に切り替えるべきだ。関税で国際価格よりも高い農産品を消費者に買わせることは国益にはならない」

 --安倍政権は農業改革も進めている

 「国際競争力のある農業を育てることは、TPPを実現する上でも重要だ。特に、農業以外の保険や金融業を収益源にしている農協は、専業農家のための組織に改革する必要がある。農協はTPPにも反対している。これまでは農協の強い政治力もあって改革に踏み切れなかったが、安倍政権は改革に乗り出した。これは高く評価したい」

 --今後の課題は

 「10年、20年後の国内農業を考えると、国内外の農産品市場で高水準の貿易自由化を実現すべきだ。農業だけでなく、国益全体を考えて議論を進めてほしい」(西村利也)

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【プロフィル】山下一仁

 やました・かずひと 東大法卒。1977年農林省(現農林水産省)入省。ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官や農水省農村振興局次長などを経て、2008年同省を退職。09年キヤノングローバル戦略研究所客員研究員。10年4月から現職。59歳。岡山県出身。

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