ロシアが政策金利を10.5%から17%へと大幅引き上げ ルーブル急落受け

2014.12.16 08:43

通過ルーブルが急落した15日、為替レートの掲示板下を通行するモスクワの人々(AP)

通過ルーブルが急落した15日、為替レートの掲示板下を通行するモスクワの人々(AP)【拡大】

 【モスクワ=黒川信雄】ロシア中央銀行は16日、政策金利を従来の10・5%から17・0%へ一気に引き上げた。通貨ルーブルの下落やインフレ進行のリスクを軽減する狙い。同日から適用する。12日に引き上げたばかりで、利上げは今年6回目。

 ルーブル相場は15日、来年の大幅なマイナス成長の可能性を指摘するロシア中銀のリポート公表をきっかけに急落。一時、年初から約5割安となる1ドル=65ルーブル台をつけた。ロシア経済の屋台骨を支える原油価格が大幅に値下がりしていることや、ウクライナ危機に伴う欧米の対ロ経済制裁が、ロシア経済に打撃をもたらすとみて、投資家がルーブル売りを加速した。

 15日の米ニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)が減速に動くことは当面ないとの見方から売りが加速。指標となる米国産標準油種(WTI)1月渡しが4営業日続落し、一時は1バレル=55・02ドルまで下がった。

 原油安は当初、企業や家計の可処分所得を増やすため、「世界経済全体にはプラス」(エコノミスト)との見方が多かった。ただ、それが当てはまるのは米国など基礎体力の強い国か、エネルギーを産出しない先進国などに限られる。海外マネーに頼る新興国では打撃の方が大きい。

 原油安が消費国にもたらすメリットより、ロシアなど産油国のダメージを懸念する見方が広がり、世界の金融市場の動きは不安定となっている。三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは「ロシアの景気不安が結びつきの強い欧州の各国や銀行に波及すれば、世界の金融市場が混乱する可能性もある」とみる。

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