シティグループ証券の高島修・チーフFXストラテジスト【拡大】
衆院選の与党圧勝を受け、安倍晋三首相は、脱デフレに向けた経済政策「アベノミクス」を進める。過度な円安で物価上昇が懸念されているが、シティグループ証券の高島修・チーフFXストラテジストは「政治家は、その痛みを説明する責任がある」と促した。
主なやり取りは以下の通り。
--過度の円安への警戒感も強まる。脱デフレに向けて金融緩和策を推し進めるべきか
「デフレを克服しようと思えば痛みは発生する。それが円安に伴う物価上昇だ。『地方経済の疲弊を助長する円安はけしからん』という理由でひるんでは駄目だ。世界中で、株価が上がって景気が良くなっているのは通貨安の国。ここで円安批判をすると元のもくあみ。政治家は、その痛みを説明する責任がある」
--原油安で株が売られ、物価が伸び悩む。市場ではさらなる追加緩和期待が高まるが
「日銀は10月末の追加緩和で手を打ち、再び円安が加速した。原油安による物価下落は円安による物価上昇で相殺され、原油安と円安はともに景気を下支えする効果がある。そこに消費税再増税の延期が加わったため、いずれ、経済成長率も物価も上向く。日銀が緩和を縮小する可能性も出てくる」
--消費税の再増税延期で、国債を買う金融緩和は国の借金を肩代わりする「財政ファイナンス」と批判されている
「日本はゼロ金利なので、脱デフレのためにはやむを得ない。しかも、再増税延期は衆院選の与党大勝で民意を得た」
--アベノミクスをどう見るか
「方向性は評価している。デフレはバブルの形成と崩壊という市場の失敗。その失敗を正すために、五輪誘致や政労使会議など政府の経済への介入が増えているのは正しいこと」(藤原章裕)