買い物袋を提げた訪日外国人でごった返す高島屋大阪店の免税カウンター=大阪市中央区【拡大】
観光などで日本を訪れる外国人が中国や東南アジアを中心に増え続けている。恩恵を受ける業界も、小売りはもちろん、ホテルや旅行、航空、鉄道など多岐にわたっており、訪日客の活発な消費が日本経済を下支えしている。
都内のホテルは前年と比べて外国人宿泊者数が大幅に増えている。プリンスホテルが運営する都心部の3ホテルは外国人比率や客室単価が軒並み増加。ザ・プリンスパークタワー東京(港区)では11月の外国人比率が34%に上った。
都内では外国人客を受け入れる新規のホテル開業も相次ぎ、12月以降に開業する都内のホテルの客室数が1万室に上る、との調査もある。
航空や鉄道各社の年末年始の予約状況にも、訪日客増加の効果は顕著に表れている。航空各社の19日~来年1月4日の国際線の予約状況は羽田空港の増枠効果などもあり、全日本空輸が前年同期比22%増、日本航空が10%増。とりわけ外国人旅行者の利用が多い「海外発」は全日空が42%増、日航が12%増となった。「訪日客の需要は非常に旺盛だ」(全日空)という。