ただ、20年度に向けて財政のかじ取りは険しい。今年10月に予定通り消費税を再増税していても、20年度にはなお11兆円のPB赤字が残る見込みだ。再増税の先送りで達成までに残された時間が短くなり、20年度のPB黒字化への道のりはさらに厳しくなった。
財政健全化を進めるためには、(1)成長による税収増(2)増税(3)歳出の大幅削減-の3つを「バランスよく進めることが不可欠」(農林中金総合研究所の南武志主席研究員)だ。世界経済が低成長にとどまる中、日本だけが高い成長を続けるのは難しい。将来、消費税など一層の増税が必要になる可能性は高いが、南氏は「景気を冷やすリスクが高い増税の前に、歳出削減を徹底すべきだ」と指摘する。