【ワシントン=小雲規生】米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は26日、ロシア国債の外貨建て長期信用格付けを「投資不適格」とみなされる「ダブルBプラス」に引き下げると発表した。同日のニューヨーク外国為替市場ではこの格下げとウクライナ情勢の悪化が材料視され、ルーブルを売る流れが加速。ルーブル相場は前週末の1ドル=64ルーブル台から、一時1ドル=69ルーブル台まで下落した。
S&Pは格下げの理由として「金融政策の柔軟性や経済成長の見込みが弱まっている」ことを挙げた。またウクライナ情勢を受けて欧米から科されている経済制裁による企業活動の制限や原油安などの結果、ロシアの2015~18年の成長率は年率0・5%に留まると指摘。ルーブル安による輸入物価の上昇などで、15年の物価上昇率は10%を超えるとしている。
S&Pは今後の見通しを「ネガティブ(弱含み)」とし、さらに格下げする可能性があるとしている。ロシアの格付けはこれまで投資適格債として最低水準の「トリプルBマイナス」で、S&Pは昨年12月に引き下げの可能性があると発表していた。
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスや欧州系のフィッチ・レーティングスも今月に入って、ロシアの格付けを投資適格債としては最低水準まで引き下げている。市場関係者の間では「残りの2社もS&Pに追随するかたちで、ロシア国債を投資不適格に引き下げる」との見方が広がっている。