株価の上昇が止まらない。16日に終値で7年7カ月ぶりに1万8000円を回復した日経平均株価は、19日には、ITバブル後の高値だった平成19年7月9日の1万8261円98銭をあっさり更新。市場関係者の多くが期待する「年末までに株価2万円」が視野に入ってきた。
昨年12月8日の取引時間中に一時、1万8000円を回復した後、大きく値下がりに転じるなど、これまで何度も「1万8000円の壁」にはね返されてきた日経平均。
だが、今回、ITバブル後の高値を抜けたこともあり、SMBC日興証券の圷(あくつ)正嗣株式ストラテジストは、「上値抵抗となっていた1万8000円を明確に上抜けた」と分析する。騰落レシオと呼ばれるテクニカル指標などで、過熱感を示す数値が出ており、「株価は年末に向けて一本調子では上昇しない」(野村証券の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジスト)との声もあるが、年内に株価2万円を回復するという見方は、市場関係者の間でほぼ一致している。
こうした強気の予想の背景には、国内の景気に回復への兆しが出てきたことが挙げられる。
現在、コスト低減努力も重なり、円安で円換算の利益が膨らみ、製造業を中心に企業業績が向上。SMBC日興証券によると、東証1部に上場する企業(金融除く)の27年3月期の最終利益の合計額は、過去最高を更新する見通し。
企業が得た収益を設備投資や賃上げに回し始めたことで、株式市場では経済の好循環が生まれつつあると判断。積極的な株式投資が目立ってきているという。特に、「売り越していた海外投資家も、日本経済が伸びると判断し、買い越しに転じている」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)という。
甘利明経済再生担当相は19日の記者会見で、株価水準に関して「ようやくここまでこれたという若干感慨深いものがある」と述べた。(飯田耕司)