長崎県対馬市の海岸に漂着したごみ=2014年2月【拡大】
環境省は2015年度から、日本近海で漂流したり、海底に堆積したりするごみの回収を支援する事業を始める。底引き網で集めることなどを想定している。海岸に漂着したごみの処理では既に自治体に補助金を出している。対象を拡大し、海の浄化に取り組む。
海のごみはペットボトルや食品容器などのプラスチック、木材が多くを占める。環境省の推計では、漂着ごみだけでも常に25万~30万トンが海岸にある。景観の悪化や、魚が食べて体内に取り込まれることによる人体への影響が懸念されている。
漂流ごみや堆積ごみは国の支援制度がないことから回収が進まず、漁業者が網に引っ掛かったごみを海に戻すケースもあるという。今後は出漁の際に集めてもらい、自治体が回収場所を設置する事業を支援する。
漂着ごみの処理義務は自治体にあり、国は09年度から処理費用の全額を補助。海外からの漂着も多い長崎県対馬市では年間の回収量が1万立方メートル以上になり、約4億6000万円かかっている。環境省は「ごみが岸に流れ着くのを待っていたが、海中にあるうちに回収するほうが効率的で浄化効果も高い」という。