その上で、カメノス国防相は、ギリシャは追加の金融支援を必要としていないとし、「1953年のロンドン会議でドイツに認められたような債務の棒引きが要る」と借金棒引きを公然と要求。ギリシャはロシアへの各国による金融制裁でダメージを受けており、欧州連合(EU)からの補償が受けられないのであれば、ロシアへの金融制裁に参加しないとまで言い放ったのだ。
この度重なる発言を受けて、ドイツ国内ではギリシャに対する不満が爆発。ドイツ政権が妥協できる環境にはない。しかし、このままでは3月末には、ギリシャの手元資金が枯渇する。そのため、ギリシャは欧州に対し、12億ユーロの銀行救済基金の拠出金の返金を求めた。しかし、当然の話として、それは却下された。
しかし、欧州も、スペインやイタリアという他国への波及も考えられる。貸し手である銀行の信用不安が発生する可能性もあり、このままギリシャをデフォルトさせるわけにもいかない。そのため、何らかの救済が行われるだろう。ギリシャはこれを理解しているからこそ強気なのである。
◇
【プロフィル】渡辺哲也
わたなべ・てつや 経済評論家。日大法卒業。貿易会社に勤務した後、独立。複数の企業運営などに携わる。著書は「突き破る日本経済」など多数。45歳。愛知県出身。