【アジアインフラ投資銀】不透明さに説明なし 産業界 参加求める声も

2015.3.31 21:14

 AIIBへの参加を日本が見送ったのは、不透明な組織運営や融資審査基準など疑問点が多いためだ。日米両国が牽(けん)引(いん)する世界銀行やアジア開発銀行(ADB)と競合し、過剰融資や環境破壊につながる乱開発の恐れも指摘されている。ただ、巨大なインフラ市場を取り込みたい産業界には参加を求める声もあり、次の「期限」となる6月まで政府の苦悩は続きそうだ。

 政府は、AIIBへの参加には(1)融資審査能力への疑問(2)公正なガバナンス(統治)への不安(3)既存の国際機関との関係-の3点のクリアが不可欠としている。

 中国側にこうした疑問点への回答を迫ってきたが、3月末を迎えても「明確な説明はない」(岸田文雄外相)まま。借り入れ国の返済能力を超える巨額の融資が行われ、世銀やADBなど別の国際機関に損害を与える恐れも警戒している。

 麻生太郎財務相は31日の記者会見で「債務の持続可能性、環境・社会に対する影響への配慮が行われることなどが(参加の)条件」と説明した。ただ、欧州勢や韓国などの参加表明が相次ぐ中、「中国側に働きかけを行っていく」(菅義偉官房長官)という、これまで通りの対応にとどまる政府の慎重姿勢には、自民党内に懸念の声もある。

 AIIB待望論の背景にはアジアの旺盛なインフラ需要があるが、既存の国際機関で十分に満たすのは困難だ。ADBの試算では2010~20年に域内で計8.3兆ドルの需要があるとされ、「日本が成長を取り込むことは極めて重要なポイント」(経団連の榊原定征会長)と、産業界は巨大なインフラ市場に関心を寄せている。

 経済同友会の長谷川閑史代表幹事も31日の会見で、「インフラビジネスで不利にならないようにしてもらいたい」と語り、日本企業が競争上不利にならないよう政府に配慮を求めた。

 中国は6月にAIIB設立協定の署名を予定している。安倍晋三首相は4月下旬からの訪米に合わせた日米首脳会談で対応を協議し、参加の是非を最終判断する意向だ。

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