3月の日銀短観 原油安頼みの企業、実力に「不安」 慎重姿勢浮き彫りに (2/2ページ)

2015.4.1 22:26

日銀の3月短観

日銀の3月短観【拡大】

 ある日銀幹部は「15年間のデフレは大きい。そう簡単に人々の気持ちは変わらない」と、半ばお手上げといった受け止めだ。

 小売業界からは「増税によって3%分負担が増える中で、1%程度消費を抑えているようにみえる」(三越日本橋本店の中陽次本店長)との声が聞かれる。昨年は好調だった自動車業界には、節約志向から消費税増税前にクルマが売れただけとの見方も強い。あるアナリストは、好業績の企業に対しても「実力ではなく、円安や原油安に助けられた」と厳しい見方だ。

 4月からは、年金を物価や賃金の伸びよりも抑える「マクロ経済スライド」が導入され、年金抑制が始まった。非正規雇用者も高止まりし、実質賃金も全体でみれば伸びていない。少子高齢化で、労働力人口も減る一方だ。

 こうした状況下では、企業も足元の業績が好調でも、先行きに慎重な見方が出るのも当然だ。平成27年春闘では大企業を中心にベースアップが相次いでいるが、「本当は賃上げどころではなかった」(自動車大手)との声も出ている。

 長引くデフレマインドからの脱却には、先行きに対する不安払拭が必要で、今後は、政府の社会保障制度の充実なども課題だ。日本経済の“実力”が問われる新年度となりそうだ。

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