【飛び立つミャンマー】大統領資格条項が最大の焦点 (2/3ページ)

2015.4.17 05:00

6者協議に臨むアウン・サン・スー・チー氏(右から2人目)とミン・アウン・フライン国軍司令官(左端)、トゥラ・シュエ・マン下院議長(左から2人目)=10日、ネピドー(AP)

6者協議に臨むアウン・サン・スー・チー氏(右から2人目)とミン・アウン・フライン国軍司令官(左端)、トゥラ・シュエ・マン下院議長(左から2人目)=10日、ネピドー(AP)【拡大】

 ただ、政府・与党側は過去にスー・チー氏に対し、憲法の同条項を改正する代わりに息子2人に英国籍を捨ててミャンマー国籍を取らせることを提案している。

 これに対し、スー・チー氏は、昨年、ラジオ・フリー・アジア(RFA)のインタビューで答えたように「彼らにミャンマー国籍を取るよう強制するのはおかしい」として、政府・与党の提案を受け入れる考えがないとしている。

 インタビューでスー・チー氏は「息子であれ娘であれ、21歳を超えれば、親は彼らに代わって法的な決定を行うことはできない。彼らは大人であり彼ら自身の意志で決める権利がある」と語っている。さらに「もし憲法を改正するなら、なぜ息子たちが国籍を変える必要があるのか。これでは憲法を改正する意味がない」と話した。

 スー・チー氏の発言はもっともだが、半面、この発言で感じたのは、もし本当に大統領になってミャンマーを引っ張っていくつもりなら、自分の子供ぐらい説得できなくてどうするんだというのが率直なところだ。

 ミャンマーでも「彼女の息子は父親以外はすべてビルマ人。まして祖父は建国の英雄のアウン・サン将軍であり、申請すれば、息子たちがミャンマー国籍を取ることはできるはずだ」(現地ジャーナリスト)として、国籍変更に期待する意見は少なくなかった。

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