進展“演出”で交渉の加速狙う 緊迫の攻防繰り広げたTPP閣僚協議 (1/3ページ)

2015.4.21 06:53

 昨年10月以来となった環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の日米閣僚協議は、難航していた両国の協議進展を“演出”し、交渉全体の加速につなげることを狙った。ただ焦点となったコメや自動車分野の関税の扱いは日米双方にとって国内が最も過敏に反応する最重要課題だけに「間合いを詰める大きなチャンス」(甘利明TPP担当相)とされた今回の協議も緊迫した攻防を繰り広げた。

 甘利氏と米通商代表部(USTR)のフロマン代表による2日目の閣僚協議は20日朝に始まり、途中、農業や自動車分野の交渉官らも交えながら同日夜まで断続的に続いた。甘利氏はフロマン氏との協議に集中するため、当初出席予定だった4月の月例経済報告関係閣僚会議を急遽(きゅうきょ)欠席。ここにきても簡単には歩み寄れない日米協議の厳しさを浮き彫りにした。

 もともと今回の閣僚協議開催には「日米首脳会談を控えて決裂という事態にでもなれば会談にも悪影響を及ぼす」(政府高官)と懸念する声も上がっていた。

「日米は閣僚協議さえ開けない状況だと他の参加国に受け取られれば、交渉全体の合意機運が低下してしまう」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。