環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、甘利明TPP担当相と米通商代表部(USTR)のフロマン代表は20日、東京都内で2日目の閣僚協議を続けた。5月下旬にも開かれる見込みの参加12カ国による閣僚会合での合意を視野に、日本のコメや米国の自動車部品の関税の扱いで着地点を模索。日米は今月28日に予定される首脳会談で協議の「進展」を打ち出したい考えだ。
甘利氏は20日の協議に先立ち、記者団に対して「きょうが日米交渉の最大の山場になる」と強調した上で「国益をしっかり踏まえ、どう日米間の距離を縮められるか、最大の努力をしていきたい」と意気込みを示した。菅義偉官房長官も同日の記者会見で、「極めて厳しい交渉になる。困難な問題に対して、国益を踏まえながら全力で交渉したい」と述べた。
19日夜に始まった1日目は残された課題の整理にとどまっていた。20日は意見の隔たりが大きいコメや自動車部品などの個別分野を中心に協議を進め、事態の打開を図った。