2015年アジアビジネス航空会議・展示会(ABACE)で展示されたビジネスジェット。中国国内のビジネス機需要は安定成長の段階に入っている=4月14日、上海市の虹橋国際空港(中国新聞社)【拡大】
「中国のビジネスジェット市場は、これまでの高度成長が鈍化したものの、市場は成熟し、理性的で健全な成長期である『新常態(ニューノーマル)』に入っている」
米航空機メーカー、ホーカー・ビーチクラフトの中国サービスを担う上海ホーカー・パシフィックビジネス航空グランドサービスの陸迅副総経理は、このほど上海で開催された「2015年アジアビジネス航空会議・展示会(ABACE)」の内覧会でこう述べた。
中国市場に期待する海外の機体メーカーにとって、市場の成長鈍化は痛手が大きい。
それでも仏航空機メーカー、ダッソー・アビアシオンで民間航空機部門を担当するオリビエ・ビラ上級副社長は「14年の中国市場の業績は下降しているとはいえ、8機の新規受注を獲得、ファルコンシリーズの受注状況には満足している」と強調する。
そうした中、今年の展示会にはアジアからの出展企業数が過去最多を記録。米国、フランス、カナダ、英国、ロシア、中国、韓国、シンガポール、日本などから出展した170超の企業のうち、アジア太平洋地域からの出展が41%を占めている。