G7の討議に臨む麻生太郎財務相(右端)ら=28日、ドイツ・ドレスデン(AP)【拡大】
ドイツ東部のドレスデンで開催された先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は29日、世界経済の持続的な成長に向け、G7各国が結束する必要性を確認して閉幕した。だがギリシャの債務問題など、個別の懸案事項については具体策を示せず、協調態勢の限界を浮き彫りにした。
この日の本会合では、債務問題を抱えるギリシャに対する支援継続の妥当性などを協議。世界経済へのリスクを極力回避すべきだとの認識を共有した。また、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)については、適正な組織運営や融資基準などが重要との見方で一致した。
だが、G7各国の個別事情を背景に、具体的な“果実”は乏しい。主要議題とされたギリシャの債務問題では、支援の当事国としてギリシャに改革を迫るドイツやフランスに対し、日米はギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥れば、世界経済の波乱要因になりかねないとの懸念を持つ。