【ワシントン=加納宏幸】米ホワイトハウスでのアーネスト大統領報道官の定例記者会見が9日、会見室を爆破するとの脅迫電話で一時中断され、大統領警護隊(シークレットサービス)の指示によって記者が避難する騒ぎとなった。
爆破予告を受けたのはワシントンの警察。警護隊が爆発物探知犬を使って調べたが、不審物は発見されず、約30分後に会見は再開された。
オバマ大統領は会見室近くの執務室にいたが避難しなかった。危機管理の観点から警護隊の判断を疑問視する声があり、アーネスト氏は再開後の記者会見で、記者団から「なぜ大統領を避難させなかったのか」といった質問攻めにあった。
ホワイトハウスでは昨年9月と10月に侵入者が敷地内で拘束される事件があった。9月の事件はシークレットサービス長官の辞任に発展したが、10月に再び男の侵入を許したことから、警備体制のあり方が問題視されている。
一方、9日には米上院の施設に対しても爆破を予告する電話があり、公聴会が一時中断するなどした。議会警察が調べたが、危険物は見つからなかったという。