売り場に並ぶ福建省福州市の大手メーカーの乳幼児用粉ミルク製品。中国では粉ミルクメーカーの合併・再編が急ピッチで進んでいる(中国新聞社)【拡大】
広東省経済情報化委員会の関係者は「政府部門間の連携をさらに強化し、業界再編における重要な問題の解決方法を検討することで、再編の効率化とコスト削減を図るべきだ」と主張。また市場化によってリソース配置の最適化を促し、大型基幹企業を育て、省の特別資金を重点的に同分野に投入する必要があるという。
◆目標となお隔たり
現在の国産ブランド上位10社の産業集中度は、目標との間になお隔たりがある。国の本来の目標では、今年末までに売上高が20億元超の大型粉ミルク企業グループを10社前後とし、上位10社の産業集中度を65%に到達させ、さらに18年末までに売上高50億元超の企業グループを3~5社、上位10社の産業集中度を80%超とすることを目指している。
工業情報省傘下、中国電子情報産業発展研究院(CCID)の閻逢柱所長によると、目標との格差を埋めるためには今後3年間で再編のペースを加速しなければならないが、その条件はすでに整っているという。
現在、国家開発銀行(CDB)や中国民生銀行など複数の国内金融機関は粉ミルク業界再編に高い関心を寄せており、これが産業の資本化水準を大きく引き上げている。
また閻所長は、M&Aの国際化が進むことで「巨大な中国の市場規模や拡大する需要、粉ミルク業界への参入条件(の向上)が、外国メーカーの対中投資をさらに引き寄せる」と説明した。(南方日報=中国新聞社)