南部シンド州ラルカナで、収穫したコメを運ぶ男性。パキスタン産米はインドとの競争が激しさを増している(AP)【拡大】
パキスタンは、昨年度(2014年7月~15年6月)のコメ輸出額が18億4000万ドル(約2296億円)で前年度から5000万ドル減少した。輸出量は370万トンで前年度の330万トンから増加したものの、国際相場価格の下落が響いた格好だ。現地紙エクスプレス・トリビューンなどが報じた。
同国の輸出業者によると、昨年度のパキスタン産米の国際相場価格は長粒種バスマティが1トン当たり1000ドルで、前年度の同1300ドルからおよそ2割下落するなどし、輸出量の増加でも吸収しきれなかった。価格下落の背景には、隣国インドとの競争などがあるとみられている。
パキスタン・コメ輸出協会(REAP)幹部は「インドがコメ農家に対して優遇措置を講じている一方で、パキスタンは自国産米の販促すらしていない」と指摘。アフリカ諸国や中国をはじめとして需要はあるとしたうえで、国際競争力強化のためには政府の支援が必要との認識を示した。
また、同幹部は輸出業者が生産者の在庫量も生産コストも把握していないとも指摘し、両者の意思疎通や価格安定のためにも行政主導による専門機関の設置が不可欠だと訴えた。