連日の人民元切り下げで日経平均株価は大幅続落した(AP)【拡大】
中国が2日連続で事実上の人民元切り下げを実施したことで、金融資本市場に動揺が広がっている。12日の東京株式市場は中国経済の減速懸念から、売り注文が優勢となった。日経平均株価は続落し、下げ幅は一時400円を超えた。中国・上海のほか、シンガポールやインドネシアの株式市場も全面安の展開となり、中国の通貨政策変更によるショックがアジアに波及した。
日経平均の終値は前日比327円98銭安の2万0392円77銭で、2週間ぶりの安値水準となった。中国国家統計局が同日発表した工業生産などの指標も低調で、投資家心理を冷やした。11日午前に人民元切り下げが公表される直前まで、日経平均は上り調子で、節目の2万1000円に迫っていた。11日の取引時間中の高値と12日の安値の差は643円91銭だった。
元安で日本企業の輸出競争力の低下が懸念され、鉄鋼株などが下落。中国で原油や銅といった資源需要が減ると見込まれ、鉱業や非鉄金属、石油の関連銘柄も売られた。中国人観光客の“爆買い”の恩恵を受けてきた小売りや化粧品の下落が目立った。メリルリンチ日本証券の試算によると、人民元の下落幅が10%を超え、円相場が対ドルで5%程度上昇する場合、国内総生産(GDP)の成長率を0.5%程度押し下げる方向に働く。