【上海=河崎真澄】31日付の中国紙、第一財経日報によると、2014年末時点で中国の地方政府債務は総額で24兆元(約456兆円)に上り、13年6月末の17兆9千億元から1年半で34%も増大した。需給バランスを無視した高速鉄道網の整備など、過剰な建設投資の反動が債務残高に現れた形だ。地方債務の急増は経済成長スピードをさらに低下させる懸念がある。
全国人民代表大会(全人代)常務委員会が8月29日に承認した地方債務の関連議案などから判明した。
地方政府の債務総額は国内総生産(GDP)比で約38%を占める。14年末で地方政府が直接の返済責任を負っている債務は総額で15兆4千億元に上る。
中国政府は08年のリーマン・ショック直後、地方のインフラ建設を柱とした総額4兆元の景気対策を打ち出し、金融危機から脱却した。ただ、その一方で、地方政府が不足資金を銀行の簿外融資である「影の銀行(シャドーバンキング)」から調達。収益が返済コストに追いつかず、債務は膨張を続けている。
また、中国社会科学院の調べで、地方政府とは別に中央政府の債務が13年末時点で前年比約20%増の56兆5千億元に達している。
実体経済悪化や株価下落への歯止めに大型経済対策を打ち出したい中国政府だが、債務増大に拍車をかける恐れがあり、二の足を踏んでいるのが実情。地方債務がコントロール不能となれば中国発の世界的な金融危機を招く恐れもある。