安倍晋三首相(酒巻俊介撮影)【拡大】
自民党総裁選が行われれば、安倍晋三首相は経済再生を再び最重要政策に掲げるとみられる。最近の金融市場の動揺もあり、アベノミクスの先行きに不透明感が漂う中、首相は新たな景気・経済対策をどう打ち出していくか。昨年延期を決断した消費税率10%への再増税を平成29年4月に実施するかどうかも焦点になる。
安倍政権の支持率を支えてきた大きな原動力はアベノミクスだ。金融政策・財政出動・成長戦略を組み合わせた「三本の矢」を掲げ、大胆な金融緩和と財政出動は円安・株高を誘導し、企業業績を大幅に回復させた。
ただ最近は、中国経済が減速している影響もあって景気回復の勢いに陰りが見られる。先月17日に発表された4~6月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は、3四半期ぶりのマイナスに転落。個人消費は低迷し、日銀が掲げる物価上昇目標にも黄信号がともる。
首相は、6月に閣議決定した成長戦略で、頭打ちが懸念される潜在成長力の底上げを掲げたほか、日本経済の最大の不安要素となっている財政健全化にも着手、少子高齢化に伴って増大する社会保障費の抜本的な見直しを進めている。