三亜鳳凰島国際クルーズ港に停泊する「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」号=8月上旬、海南省三亜市(中国新聞社)【拡大】
海南省三亜市は先月下旬、中国交通建設集団(中交建)と中国港中旅集団(港中旅)という大型中央企業2社との間に協力枠組み協定を締結。同時に、2社は合弁会社の設立に関する調印も行った。この席で、3者は提携してクルーズ事業に進出、中国オリジナルのクルーズブランドを立ち上げていくことを宣言した。
設立される合弁会社では、国内外の航路を開拓し、クルーズ産業チェーンの川上から川下までを手がける予定。クルーズ船の運営、同市にある国内初のクルーズ船母港を中心とした経済区の開発、観光地建設、関連商品販売、健康保養産業やキャンピングカー、その他派生事業を展開することで、経済の新たな成長点作りに取り組む構えだ。
また買収や合併、提携などを行いながら、オリジナルブランドのクルーズ船隊を組織し、自国ブランドゼロといった同業界の現状を打破したいという考えを示している。
中交建の陳奮健総裁は、2014年3月から同社が国際クルーズ船母港がある同市鳳凰(ほうおう)島のリゾート事業に出資しており、同産業進出への足固めをしてきた点を説明。市内にクルーズ産業発展センターを設置し、南シナ海のインフラ建設を軸とした投資を継続することで、鳳凰島をアジア最大の国際クルーズ船母港に発展させるという抱負を語った。
一方、港中旅の張学武董事長は、同市のクルーズおよび関連産業が地理的に恵まれた条件であることや、政策による追い風が吹いている点を強調。国務院(内閣)はこのところ、観光発展に関する意見などを次々と打ち出しており、観光への投資と消費はさらに盛り上がることが予想されると話し、クルーズやキャンピングカーなどが観光消費の新たな注目分野になると指摘した。
実際、統計ではこの10年間に中国でクルーズ観光に参加した人は年平均34%増を記録しており、地域経済発展の新たな牽引力(けんいんりょく)となっている。