ＴＰＰ、３０日から閣僚会合　甘利氏「何としても大筋合意に導く」

　米アトランタで３０日から開かれるＴＰＰ交渉の閣僚会合に出席する甘利明ＴＰＰ担当相が２９日午前、出発前に成田空港で記者団の取材に応じ、「いよいよ最後にしなければならない会合が始まる。日本としても粘り強い交渉の中で何としても大筋合意に導くべく最大限、努力したい」と決着に意欲を示した。

　また、議長国の米国に対して「技量と度量を発揮してもらいたい」とリーダーシップを示すよう注文をつけた。

　閣僚会合に先立って日米など交渉参加１２カ国が２６日から開いている首席交渉官会合については「各国の意見の乖離（かいり）は少しずつ埋まりつつある。閣僚会合の前に解決するか、できるだけ間合いを縮めたいという思いで努力中だ」と述べた。

　首席交渉官会合は２９日まで開かれており、知的財産や原産地規則など未解決の難航分野について協議。日本は乳製品を含む農産物などの市場開放をめぐりニュージーランドや米国などと個別協議も続けている。

　閣僚会合は３０日から２日間の日程で開かれ、参加１２カ国は政治決着による大筋合意を目指す方針だ。