経済協力開発機構(OECD)がまとめた新ルールに基づき、日本政府は順次、国内法の改正に乗り出す方針だ。多国籍企業などと異なり、各国の税制差などを使った節税対策などが難しい状況にある国内の地場企業などの不公平感を解消する狙いがある。
OECDの新ルールではグローバル企業が国別の収益や納税額、グループ内の取引状況を各国の税務当局に報告するよう求めており、政府は来年度税制改正に方向性を盛り込む予定。
また、ブランド権や特許などの「無形資産」の評価額についても、それらが生み出すと予想される収益を基準として適切な価格を算定するよう求めており、日本でも今後、法改正の要否を含めて対応を検討する。
政府は既に、OECDから昨年までに示された勧告を踏まえて、2015年度の税制改正大綱で、海外からのインターネットを通じた電子書籍の販売や音楽配信に消費税を課すことを決め、10月から実施に踏み切った。
経団連は、政府のこれまでの対応を支持している。ただ、各国の税制の違いは事業の国際戦略に影響を及ぼすだけに、今後の法改正に際しては「企業が海外需要を積極的に取り込め、さらに日本の立地競争力低下につながることのない制度設計の実現」を図るよう注文をつけている。